2009年6月、一条高校に赴任しダンス部の顧問になり、最初の引退ライブ。それから今年で8回目になる。2012年からスタンディング形式ではなく、椅子を並べて行う形に変更した。その時からライブの雰囲気も少し変わり始めたように思う。
ダンス部の、その部員のダンスそのものの質を高めるためにさまざまな状況設定を試し続けて今に至る。スタンディングでライブすることなど、もはや不可能である。ライブは出演するものとそれを観に来てくれる人たちの相互関係で成り立っているので、そのありようは年々変化せざるを得ない。
今年、おそらく過去最高数の一条生が引退ライブに駆けつけてくれたのではないだろうか。開演前の列は西側昇降口から校舎西館の廊下を辿り、そのまま体育館の南側に到達し、そのまま右に曲がり食堂横の自動販売機のところまで続くような状況であった。
今年のこのような開演前の状況も来年度改善する余地がある。
昨年度から引退ライブの開催日を見直している。学校側の要請もあり、期末考査1週間前つまり試験前の部活停止期間に入った日を開催日に設定していたのだが、昨年からそれをやめた。
試験前に部活が停止になり、多くの部活に所属している生徒が来てくれるであろうという理由からその日に開催していたのであるが、その日から一条生は試験前の勉強に集中しなさいという日にダンス部引退ライブを開催するのはやめた方が良いのではないかという合理的要請であり、我々ダンス部もそれに従った。
来てくれる生徒が激減するのではないかという危惧があった。3年生部員たちはこれまで通りの日程でライブを開催したいと願い出たが却下した。何度か話し合って、日程を変更した。それが昨年。
そして今年も、日程を考査前一週間という日でない形でライブを設定。つまり他の部活の活動日に。それにもかかわらず、多くの生徒たち、過去最高になるであろう生徒たちが観覧に来てくれた。部活に所属している多くの生徒たちも駆けつけてくれていた。
この環境がこれからも維持できるかといったら、何の保証もない。その年のその時々のさまざまな要因によって観客の数は決まり、不確定要素もそこには含まれる。これまでもそうであったように。ましてや講堂で踊り続けることが出来るかどうかも不確定である。
ダンスは踊るものとそれを観てくれるもので成立する。今年のような状況を維持するためにもあるいはさらにその状況を整理発展させるためにも、その年その時にライブのありかたを考え続けねばならないだろう。
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